2022年11月期業績報告 + FPパートナーの成長戦略について
株式会社FPパートナーは、生命保険・損害保険33社の商品と投資信託を取り扱う保険の乗合代理店です。
全国規模で無料のファイナンシャルプランニングのサービスを提供し、主に30代〜40代のお客さまにライフプランに応じて、生命保険や損害保険、投資信託のご提案をしております。
2022年11月期は、今後の大きな成長に向け、東証グロース市場への上場を果たすとともに、過去最高の売上、利益を計上することができました。
この業績成長を支える当社の主な強みを3点ご紹介します。
1点目は、業界で実現が難しいとされてきた「分業制」です。
分業とは見込み顧客の集客を会社が行い、営業社員はコンサルティングに専念する体制です。
見込み顧客の開拓が難しいと言われる保険業界において、当社のようにコンサルティング型の営業スタイルを分業システムとして確立している会社は稀少であり、当社の最大の特徴で強みです。
2点目は、全都道府県に広がる拠点網です。
当社は現在、全国に132の拠点を持ち、そのほぼすべての拠点で営業社員の地元採用をしています。その地域の風習や生活様式を熟知した人材を採用することで、よりお客さまに寄り添ったサービスを展開することができます。
また、彼らを地元密着型の一流コンサルタントとして育成する教育制度も充実しています。
3点目は、当社が提供する無料FP相談サービス「マネードクター」です。
保険に限らずお金に関する悩みをファイナンシャルプランナーに無料で相談できるサービスを全国に展開し、TVCMやデジタルマーケティングの効果もあり、認知度が向上しています。
お客さまお一人おひとりに寄り添い、顧客の一生にわたるかかりつけ医(ドクター)のような頼れるお金の専門家でありたいという思いを込めて、「マネードクター」という名称を採用しました。
このような、当社独自の強みを生かし、社会のニーズを的確に捉えた質の高いサービス提供により、お客さまからのご満足とご支援などを得て、事業拡大の規模やスピードを上げることができていると考えています。
上場会社として新たなスタートとなった2022年11月期は、社員一丸となり、事業推進・事業拡大に邁進いたしました。
売上高は256億500万円(前期比22.4%増)、営業利益は38億2,400万円(前期比120.4%増)となり、ともに過去最高を記録しました。
業績予想に関しても、すべて上振れで着地し、当初の想定を超える業績となりました。
さらに新規契約数・新規顧客数も順調に増加し、ともに過去最高を記録しました。
これらの数値は、創業以来一度も減少せず、右肩上がりで増加し続けています。
保有契約数は118万9,907件(前期比21.6%増)となり、念願だった100万件を突破しました。
当期の着実な成長をさらに加速させるために、営業社員増強を中心とした事業拡大を進め、新たな成長戦略の「3つの柱」(後述)で通期業績計画の達成を目指します。
成長の加速に向けた重点施策「1+3」
営業社員の増強+高位平準化
MDRTとは
卓越した生命保険と金融サービスの専門家72,000名以上が所属する国際的組織で、
会員は厳しい倫理基準を満たし、優れた顧客サービスが最高水準として認知されています。
マネードクタープレミア
当期目標(対前期比)
店舗数
倍増
損害保険
売上構成
4%
10%
(2022年11月末現在)
(2025年11月末目標)
はじめに、事業拡大には営業社員の増強が不可欠です。
当社の営業社員に占めるMDRT会員の割合は生命保険業界の平均値を大きく上回っており、すでに専門性の高いサービスを提供できる社員が多く揃っています。
これに加えて、2023年4月に新しい戦略として「人材開発室」を開設します。高い潜在能力を秘めた営業社員を全国規模で採用し、業績拡大の原動力になるように育て上げていきます。
営業社員採用数は年間500名以上とし、契約数の増加、顧客満足度の向上を図ります。新規提携先の開拓、既存提携先の深耕など業績に直結するあらゆる施策に果敢に取り組み、大幅な増収、増益の牽引役にしたいと考えています。
次に、今後重点的に力を入れる、成長戦略の新たな3つの柱をご紹介します。
1つ目の柱は、契約譲受の拡大です。
契約譲受は2年前からスタートした新しい事業にもかかわらず、2022年11月末までに、すでに3万5,000件超のお客さまのご契約を移管していただいています。
競合他社の業務転換や廃業時に契約移管が行われますが、移管元の代理店や生命保険会社は、全国規模でサポート・コンプライアンス体制が充実している会社への移管を希望する傾向があります。そのため、当社への相談や対応依頼が多く、実際に移管が成約するのは、当社のような全国規模で体制がしっかりしている会社となります。
顧客数の推移(単位:人)
契約譲受開始から3年目を迎える今期は、5万件以上の移管を実現させたいと考えております。
2つ目の柱は、「マネードクタープレミア」の拡大です。
2021年11月にCOREDO日本橋への初出店を果たして以来、わずか1年で9店舗まで拡大しました。
かつては難しかった大手百貨店や大手商業施設への出店も実現しており、今期はさらに10店舗開店、合計19店舗まで展開する予定です。北海道、大阪、中国・四国など、多くの集客が見込まれるエリアに積極的に出店し、さらなる新規契約・新規顧客獲得を目指します。2024年11月期には30店舗、営業社員220名の体制を構築する予定です。
3つ目の柱は、損保事業の拡大です。
損保事業は2022年11月期に9億6,000万円の売上を計上している事業の1つです。損害保険の手数料は生命保険の手数料とは異なり、契約が更新されればストック収入のように更新手数料を受け取ることができます。
今期からは、withコロナ時代に合わせた「非対面完結型営業の展開」や「損保専任営業職の新設」など、業績拡大に向けた新たな取り組みを行います。
当社の今後の成長戦略として、営業社員の増強と新しい3つの柱についてご説明いたしました。
まずはこの戦略を遂行し、2025年11月期には売上高は、現在の1.6倍の410億1,500万円、営業利益は、1.7倍近い63億8,400万円を計画しています。
今後3年間の売上・営業利益計画(単位:百万円)
加えて、マネードクタープレミア店舗のデジタルサイネージを活用した広告業など、“売上=利益”となるようなビジネスを展開し、収益力の強化を図ってまいります。
当社の飛躍の可能性は、まだまだ尽きません。
株主還元については、投資してくださっている株主の皆さまにしっかりと還元していくことを考えており、当社を応援してしてくださっている株主の皆さまへの感謝の気持ちとして、まずは株主優待制度を導入しました。
今後も人材を中心とする成長投資を行いつつ、株主の皆さまに喜んでいただけるような株主還元を実現していくため業務拡大に取り組んでまいります。
当社はすでに50万人の顧客を有しており、毎年その数は順調に増加しています。
提供できるサービスも多岐にわたり、時代とともに進化することが求められます。
これまで生命保険・損害保険に特化してきたサービス領域をさらに広範囲に拡げ、お客さまにとって有益なサービス提供に努め「金融を中心とした総合企業」への飛躍を目指します。
当社のこれからの成長にぜひご注目ください。